PVTEC 太陽光発電技術研究組合 未来を切り開く太陽光発電

PVTECについて・概要About

Greeting理事長挨拶

理事長挨拶

 この度太陽光発電技術研究組合(PVTEC)の理事長に就任した太和田善久です。まずは、これまで PVTEC を支えてこられた皆さまに心より感謝申し上げます。
 PVTECは1990年11月に我が国のサンシャイン計画に協力し、太陽光発電技術開発を推進する技術研究組合として設立されました。設立にあたっては太陽光発電関連企業・機関23社が結集し、以来、36年にわたり、我が国の太陽光発電関連技術の研究開発と産業発展の一翼を担ってきました。
 私自身も設立当初から鐘淵化学工業(現・カネカ)の技術委員としてPVTECの活動に参画し、その後運営委員、理事を歴任しました。さらに、カネカ退社後は、PVTECの専務理事に就任し、本年まで9年間にわたり組合運営に携わってまいりました。
 初代理事長には民生用アモルファス太陽電池を世界に先駆けて実用化した三洋電機の井植敏社長が就任されました。続く第2代理事長には、電力用薄膜シリコン太陽電池を製品化したカネカの古田武会長、第3代理事長には三洋電機の桑野幸徳社長が就任され、PVTECの発展を牽引されました。
 桑野理事長の時代には、主要な研究開発課題がセル・モジュール開発から太陽光発電システム関連技術へと移行し、2012年のFIT制度開始に伴い顕在化した太陽電池および太陽光発電設備の長期信頼性確保に向けた技術開発に重点的に取り組みました。その成果により事業運営が軌道に乗った後は、第4代理事長のシャープ・森本弘技監、第5代理事長のカネカ・永野広作副社長へとその流れを引き継ぎ、今日に至っております。
 この間、太陽電池の導入量はFIT制度の導入を契機として飛躍的に拡大しました。しかしその一方で、導入拡大に伴い安価な海外製太陽電池の流入が進み、国内の主要製造会社は次々と太陽電池セル・モジュールの製造事業から撤退することとなりました。その結果、組合員企業も大きく減少し、2026年4月現在では13社となっています。
 こうした厳しい事業環境の中で永野理事長は、太陽電池産業の新たな成長分野として建材一体型太陽光発電(BIPV)に着目されました。そして、建材としての普及に不可欠な技術標準化の推進に加え、建築部材として最も重要な要件の一つである火災安全性の確保に向けた技術開発と評価手法の確立に取り組みまれました。
 BIPVは単なる発電部材ではなく、ZEBやZEHを実現するための重要な省エネルギー建築部材でもあります。特に断熱・遮熱性能を評価する上で重要な指標である日射熱取得率(SHGC)の評価技術の確立が不可欠です。PVTECではこれらの評価技術の開発を進めるとともに、太陽光発電建材としてのSHGC測定の標準化に取り組み、BIPV市場のさらなる拡大と普及促進に貢献してまいります。
 私は、PVTEC が単なる技術開発の場ではなく、「人と人がつながり、支え合い、成長し合うコミュニティ」であってほしいと願っています。 技術や制度の発展はもちろん重要ですが、それを支えるのは常に人であり、そこに関わる一人ひとりの思いを大切にしながら、組織としての力を高めていきたいと考えています。
 これからも、組合員企業や関係者の皆さまの声に耳を傾け、共に課題を乗り越えながら、我が国の太陽光発電産業の発展と普及促進に向けて尽力してまいります。今後とも変わらぬご支援とご協力を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。

Overview組合概要

組合名(英文名) 太陽光発電技術研究組合(略称:PVTEC)
Photovoltaic Power Generation Technology Research Association
所在地 〒105-0004
東京都港区新橋五丁目7番1号 久松ビル302号室
設立日 平成2年11月14日(設立総会) 平成2年12月20日(設立認可)
設立の目的 組合員各社の研究開発能力を結集し、さらに大学等、産官学の協力のもとで、太陽光発電に関する研究開発を共同で実施し、日本の太陽光発電産業の発展に貢献する。
研究開発方針 本研究組合を通して、国際競争力のある強力な研究開発体制を構築し、研究開発を行う。太陽光発電システムの高性能・高信頼性化技術や健全性維持、新規市場開拓、標準化等の推進に関する共通課題を効率的かつ迅速に解決することにより、日本の太陽光発電関連産業の発展に貢献する。第7次エネルギー基本計画に沿って再エネの主力電源化を推進し、2040年のエネルギーミックスを前倒しできるよう事業化を進める。
役職員

理事長
太和田 善久(令和8年5月~)[太陽光発電技術研究組合]
永野 広作(平成29年5月~令和8年5月)[元株式会社カネカ 取締役副社長]
森本 弘(平成27年5月~平成29年5月)[元シャープ株式会社 エネルギーシステムソリューション事業本部技監]
桑野 幸徳(平成16年5月~平成27年5月)[元三洋電機株式会社 代表取締役社長]
古田 武(平成13年2月~平成16年5月)[元鐘淵化学工業株式会社 代表取締役会長]
井植 敏(平成2年11月~平成13年2月)[元三洋電機株式会社 代表取締役会長]

専務理事
田中 誠(令和8年5月~)
太和田 善久(平成28年5月~令和8年5月)
高塚 汎(平成22年10月~平成28年5月)
兵頭 洋(平成13年7月~平成20年3月)
森 信昭(平成11年7月~平成13年7月)
小林 久雄(平成3年7月~平成11年7月)
田中 達雄(平成2年11月~平成3年7月)

常務理事
増田 俊久(平成13年5月~平成15年3月)
若松 清司(平成2年12月~平成12年6月)

組合員名(五十音順)

現組合員(2026年4月1日現在、13社・機関)

  • F-WAVE株式会社
  • 株式会社カネカ
  • 株式会社ケミトックス
  • 国立研究開発法人産業技術総合研究所
  • ソフトバンク株式会社
  • 大日本印刷株式会社
  • 一般財団法人電気安全環境研究所
  • 一般財団法人電力中央研究所
  • 株式会社戸上電機製作所
  • 一般社団法人日本PVプランナー協会
  • パナソニック株式会社
  • フジプレアム株式会社
  • YKK AP株式会社

設立時組合員(23社・機関)

  • *旭硝子(株)
  • *大阪チタニウム製造(株)
  • *沖電気工業(株)
  • 鐘淵化学工業(株)
  • *川崎製鉄(株)
  • *(財)機械電子検査検定協会
  • *京セラ(株)
  • 三洋電機(株)
  • *シャープ(株)
  • *昭和シェル石油(株)
  • *信越化学工業(株)
  • *住友電気工業(株)
  • (財)電力中央研究所
  • *東燃(株)
  • *日本鉱業(株)
  • *(株)日立製作所
  • *日立電線(株)
  • *(株)富士電機総合研究所
  • *(株)ほくさん
  • *松下電器産業(株)
  • *松下電池工業(株)
  • *三井東圧化学(株)
  • *三菱電機(株)

(*印中途脱退組合員)

研究開発の内容 2025年度は、政府によるGX2040ビジョンの策定、第7次基本計画策定など、太陽光発電の導入拡大に向けた力強い施策が導入された。一方で、一部のメガソーラーに対する批判などを受けた規制強化も行われ、太陽光発電を最大の電源とすべく、多方面の取り組みが行われた。
このような状況のもと、PVTECは昨年、BIPV技術開発に集中するなどの方針を掲げ、特別事業をNEDO委託の2件に絞り込むなど、事業の選択と集中を進めた。2026年度はこれを継続し、絞り込んだ事業を完遂し、太陽光発電産業の発展に寄与していく。
【試験研究の目的】
太陽光発電業界としては、コスト競争力の強化はもちろんのこと、新規市場の開拓、長期安定稼働の実現などを進め、主力電源としてカーボンニュートラル時代の社会システムを支えるものにしなくてはならない。このような中でPVTECは、新規市場の開拓、長期安定稼働の実現を図り、カーボンニュートラルの実現に貢献することを目的として試験研究を進める。
【試験研究の概要】
PVTECでは新規市場への取組みとしてビル壁面用途の太陽光発電を中心に、高安全化による長期安定稼働実現への取り組みなどを続けてきたが、2026年度はこれらをベースにメリハリをつけた取り組みを推進する。
特別事業
  1. 「壁面設置型BIPV用日射熱取得率高精度評価技術開発」
    (NEDO委託事業:2025年7月~2028年3月)
    都市部における太陽光発電の普及・拡大への寄与が期待されている壁面設置型BIPVの効率的活用には、発電性能に加え、省エネ指標である日射熱取得率(SHGC)の考慮が不可欠である。 しかし、BIPVのSHGC評価技術は未だ研究開発段階にあり、国際標準化も未整備である。本事業では、高精度かつ低コストのBIPV用SHGC評価技術を開発し、各種BIPVへの適用を図る。 さらに、海外の主要研究機関との比較・整合性の検討を通じて、国際的な合意形成を推進する。初年度である2025年度は、前フェーズNEDO委託事業(2020年度~2024年度)で開発したSHGC評価技術の問題点を抽出して改善した。また、次世代ペロブスカイト系BIPVの評価にも対応すべく、追加コンポーネントの技術仕様を検討した。
    2026年度はSHGC定量精度向上技術開発を継続するとともに、次世代ペロブスカイト系BIPVの評価を開始する。
  2. 「太陽光発電の安全性向上および導入拡大のための設計・施工・リパワリング技術の基盤整備およびガイドライン策定」
    (NEDO委託事業:2025年7月~2028年3月)
    本事業は、PVモジュール起因の発火について、発火メカニズムのさらなる解明、簡便な発火リスク評価法の開発、各種モジュールの発火リスク評価(リスク低減策の提言)を行うものである。産総研など全8機関の共同事業として安全性に関わる各種ガイドラインの作成、更新を行うが、PVTECはモジュール火災安全技術開発を担当する。初年度である2025年度は、発火メカニズムのさらなる解明を主にモジュールの長期信頼性の視点から推進し、微小なアーク発生メカニズムの解明などを行った。
    2026年度は微小アークなどの発生メカニズム解明をさらに進めるとともに、発火リスクの評価手法の開発を行うとともに、各種太陽電池モジュールの発火リスク評価に着手する。
自主事業
  1. BIPVの国際標準化ほか
    2025年度から、自主事業として傾斜面設置の太陽光発電量推定技術に関する国際標準化に取り組んでいる。本事業ではTR(Technical Report)を目指し、2025年度はその原稿を作成し、2026年度にIECに提案する予定で進めている。
    この他に、2025年度は東京消防庁の調査事業に委員として参画しBIPVを中心としたPV火災安全に取り組んだ。
  2. 技術交流部会
    技術交流会ならびに研究会(ウェビナー)を実施し、組合員相互の意見交換を図っている。これにより時宜にかなった太陽光発電関連市場の理解を深め、組合員の事業に活用していただくことを狙いとしている。
    2025年度は新テーマ検討に関する研究会を検討してきたが、2026年度は技術交流会の実施、2,3件程度の研究会の実施を行う。
  3. 情報交流活動の推進
    太陽光発電産業に関係の深い「太陽光発電協会(JPEA)」、「日本電機工業会(JEMA)」、「太陽光発電所ネットワーク(PV-Net)」など、法人、団体との交流を深めるとともに、太陽光発電に参入を検討している企業に、組合への加入を働きかけ、産業のすそ野を広げてきた。2026年度は引き続きシステム関連企業、建築業界、金融・保険業界等とも情報交流を深め、組合への参加・加入を促すとともに、新事業構築を図る。
研究体制 理事会、運営委員会のもとで「戦略企画部会」と「技術交流部会」を中心に企画立案、情報交流を行い、委託研究・共同研究を順次スタートさせている。
研究体制

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